☆施工経験記述問題対策の基本!!

其の一 実地試験の合否は、施工経験記述で決まる!
 実地試験では、仮に他の問題が満点だったとしても、施工経験記述問題が出来ていなければ必ず落とされる。
 これは、どの施工管理技士試験でもほぼ共通と見て良い。
 その意味で、施工経験記述の配点ウェートは非常に大きく、実地試験全体の半分近くを占めていると考えて良い。

其の二 施工経験記述問題の意味を知ろう!
 施工経験記述問題は、「面接試験」の代わりのようなものだと考えて良い。
 本来ならば、受験生が施工管理技士としてふさわしい能力や資質、工事経験等を有しているかどうか、実際に面接を行って確かめたいところだが、そうもいかないので代わりに工事経験を記述させてこれを判断しようとしている、という風に考えよう。
 したがって受験生の方々は、就職するときの面接試験に望むような気持ちで、自分の能力や資質を、施工経験記述を通して積極的にアピールするように心がけよう。

其の三 過去の出題問題を検討しよう!
 実際に出題のあった過去問題を、少なくとも10年分程度は調べてみよう。
 そして、工程管理、安全管理、品質管理等の出題のされ方や出題傾向等を調べ、特徴を自分なりにつかんでおこう。

其の四 敵を知り、己を知ろう!
 実地試験は学科試験の時のようにマークシート方式ではないから、機械が採点をやるわけではない。
 結論から言うと、専門分野に詳しい学識経験者らが試験実施機関から委嘱を受けて採点作業を行うようだ。
 このような先生方は、一般に次のような特徴を持ち、この立場から採点していると見て良いであろう。
  @一般に、非常に忙しい方が多い。
  A自分の立場があり、学識等にプライドがある。
  Bマナーを重視し、ていねいで正確な日本語を評価する。
  C視力を酷使することが多い。
  Dやる気のない者は評価しない。
 ここから言えるのは、次のようなことである。
  @まわりくどい説明、わかりにくい説明はしない。
  A当たり前すぎることより、工事で苦労したこと、工夫したことが評価される。
  B記述上のマナー違反は禁止。略字の使用や、誤字や脱字は禁止。句読点も正確にする。
  C汚い字、小さすぎる字、読みにくい字は使用禁止。字の大きさをそろえ、きれいにていねいに記述する。
  Dルールどおりやるだけでは評価されにくい。現場で熱心に工夫してやっている様子を記述する。

其の五 記述欄の行数に注意しよう!
 実地試験の記述解答用紙は、どの施工管理技士でも公表されていない。
 実際に受験された方々によると、施工経験記述問題の記述解答欄は、その試験によっても異なるが、幅15cm程度として2〜4行程度のものが多いようだ。
 もちろん、2級よりも1級の場合の方が記述行数が多く、だいたい1.5倍程度の記述欄になっている。
 ここで注意しなければならないのは、出題者は記述欄が2行なら2行分、3行なら3行分記述しなさいということで出題している、ということだ。
 したがって、3行分の記述欄があるのに2行分の記述で終わっていれば、減点対象となる可能性が高いということだ。
 普通の読みやすい文字の大きさで、最低でも記述スペースの8割以上、できれば9割5分以上を目標に記述しよう。

其の六 採点のされ方を知ろう!
 採点の先生方は、もともと大変忙しい。
 そんな中で、試験実施機関から依頼されてたくさんの受験者の採点作業をする。
 無駄な時間を一切費やしていられないし、変な人間にかまっていられない、というのが本心だろう。
 したがって、施工経験記述のような問題の場合、次のような採点のされ方がなされているのではと思われる。
 まず、記述内容をさらっと見て、次の3つにさっさと分類してしまう。
 第1区分 完全合格者
 第2区分 即時判定が困難なもの
 第3区分 完全不合格者
 実は、第1区分者と第3区分者は、ほとんど見た瞬間に分かるようだ。
 記述上のマナーを守っているかどうかは、見た瞬間にだいたい分かるからである。
 問題は第2区分の対象者であるが、これはある程度時間をかけてじっくり判断される。
 これは、以下のような問題がある場合があるからである。

其の七 オリジナルな経験記述をしよう!
 施工経験記述問題を良く読むと、「あなたの工事経験を記述しなさい。」ということで出題されている。
 ところが、世の中には自分の工事経験以外のことを記述解答する人間が絶えないようである。
 記述例文や他人の合格論文を丸写ししたり、一部修正しただけのものを自分の経験記述として書いてしまうわけだ。
 でも、考えてみると、採点者側からすると同じようなことが書いてあるのをたくさん見るから、すぐに分かることになる。
 これは約束違反なので、基本的にこれらの受験者は落とされる候補者になってくる。
 したがって、施工経験記述の例文はあくまでも参考程度にして、文章は多少下手でも、自分の言葉で率直に記述するよう心がけるようにしよう。

其の八 実務経験と認められる範囲をもう一度確認しよう!

 これらすべてのルールを守って記述しても、残念ながら落とされる人間がいる。
 それはだいたい、実務経験と認められる範囲を超えた題材で記述した場合が多いようだ。
 たとえば、上水道工事に従事する人が、管工事施工を受験することは結構多い。
 しかし、管工事施工では上水道本管工事は対象外としているため、これで記述解答すると落とされる。
 上水道工事は、実は土木施工の一つになっているので、土木施工の受験者ならば記述しても良い。
 同じように、下水道管も土木施工扱いであり、配電線埋設管は電気施工ではなく、やはり土木施工ということになっているので電気施工では記述できない。
 これらは受験願書作成時に使用した「受験の手引」の中に「実務経験と認められない工事・業務等」ということで載っているので、必ずその内容を確認してから記述すべき題材を決めよう。
 それでもよく分からない場合は、試験実施機関に問い合わせてみても良いであろう。

其の九 願書の内容と経験記述の内容が違っても良いのか、の大問題!
 実地試験日がだんだん近づいてくると、「自分の工事経験の範囲では、施工経験記述として相応しい題材のものはない。」と困り果てる受験生が結構多い。
 本当に困ったことだ。
 試験実施機関では、このような実情をどう考えているのだろうか?
 そこで、願書内容と違う工事経験を記述しても良いのか、ということになってくるのだが、本当はまずいのだろうが、今のところは実際問題としてそこまでチェックはできない、という実情があるようだ。
 もちろん、そんなことを勧めているわけではないし、近い将来、チェックが入るようになるかもしれない。
 このような受験者の場合でも、対応できるような出題の仕方がなされるように希望するのみである。