●試験によく出る土木ヨコ文字用語・オリジナル解説
 
土木施工管理技士学科試験では、ヨコ文字用語がかなり出題されます。そのもともとの意味を知っているとかなり有利です(現在の意味と異なる場合があります)。なお、この内容についての一切の権利はアートライセンスが有しており、個人的な活用は認めますが、社内・団体等による利用、講習利用等その他の利用の一切を禁止いたします。内容等についてお気づきの点がありましたら、ご一報下さい。


☆サウンディング
 soundingは、もともと英語で「水深測量」を意味するが、土木では地盤の深さ方向の土の性質を調べることを意味する。出題される土質調査に伴うサウンディングには、次のようなものがある。
  @標準貫入試験→N値→土の硬軟・締まり具合の判定
  Aコーン貫入試験→コーン指数→トラフィカビリティ(走行性能)の判定
  Bスウェーデン式サウンディング試験→土の硬軟・締まり具合の判定
  Cベーン試験→斜面・のり面の安定性(せん断強さ)を判定
  Dオランダ式二重管コーン貫入試験→土の硬軟・締まり具合・土層の構成の判定

☆トラフィカビリティ
 トラッフィク(通行)のアビリティ(能力、性能)。コーン指数は、施工機械のトラフィカビリティ(通行性能)の判定等に用いる。

☆ポータブルコーン貫入試験
 ポータブル(portabe)は英語で持ち運び出来る、携帯可能なという意味で、コーン(cone)は、円錐形の意味。ポータブルコーン貫入試験は、携帯可能な円錐形の錐(ポータブルコーンペネトロメータ)を地面に貫入させて行う試験。具体的には、人力で静的に最大断面積6.45cm2の先端角30度のコーンを秒速1cmの速さで土中に押し込んで貫入させ、その貫入抵抗からコーン指数(単位面積当りの貫入荷重)を求め、施工機械のトラフィカビリティ(通行性能)の判定等に用いる。
 建設機械毎の走行性に必要なコーン指数は次のとおり。
 @超湿地ブルドーザ 200KN/u以上
 A湿地ブルドーザ 300KN/u以上
 B普通ブルドーザ(15t級程度) 500KN/u以上
 C普通ブルドーザ(21t 級程度) 700KN/u以上
 Dスクレープドーザ 600KN/u以上(超湿地形400KN/u以上)
 E被けん引式スクレーパ(小型) 700KN/u以上
 F自走式スクレーパ(小型) 1000KN/u以上
 Gダンプトラック 1200KN/u以上

☆スウェーデン式サウンディング試験機のスクリューポイント
 先端がコーン(円錐形)ではなく、ドリルの刃の形をしたスクリューポイントを人力で静的に貫入させる。具体的には、@沈下に必要なおもり荷重による沈下量の測定、Aハンドル半回転を1回として、貫入深さ1m当たりの回転数の測定 を実施し、土の硬軟、締り具合を判定する。

☆標準貫入試験のサンプラー
 試料を採取する装置。標準貫入試験ではボーリングで地面に孔をあけ、先端に土の試料(サンプル)を採取するためのサンプラを取り付けて、重さ63.5kgのおもりを高さ75cmから落下させて、地盤に30cm貫入するまでの打撃回数(N値)を測定する。この結果から、強度変化、支持層の有無、軟弱層の有無を総合的に判断できる。サンプルの採取をするので、地層の判別もできる。

☆マントルコーン
 円錐型の錐(きり)という意味。

☆オランダ式二重管コーン貫入試験のマントルコーン
 オランダ式二重管コーン貫入試験は、マントルコーンを先端部に取り付けた状態で、外管に圧力を加えて土中に貫入させ、測定開始ポイントで外管を停止し、内管を5cm貫入させて、コーン底面に作用する貫入抵抗を測定する。これにより、原位置の土の軟硬、締まり具合、地盤の土層構成を推定する。

☆RI(ラジオアイソトープ)
 放射性同位元素のラジオアイソトープを利用し、γ線の散乱吸収現象と土の密度の関係が一定関係にあることを利用し、現地測定で直ちに土の密度を求めることができる。短時間で測定可能で、個人誤差がほとんどなく、大規模盛土の場合、経済的で繰り返し測定が可能である。

☆CBR試験
 california bearing ratio=カリフォルニア式支持力比率試験の意味。地盤の安定度の割合、つまり、標準的な荷重強さと比較してどの程度の荷重強さになるかを%で表すもので、路床土等の支持力(安定の具合)を調べる。

☆ベーン試験
 ベーンは羽根の意味。ボーリング孔底に十字形のベーン(羽根)を押し込み、柔らかい粘性土を引き裂いて、せん断強さを求める。

☆ダウンヒルカット工法
 ダウンは「下がる」、ヒルは「丘」、カットは「切る」であるから、丘の下り斜面を下りながらブルドーザなどで掘削し運搬する工法をダウンヒルカット工法という。

☆スクレーパ
 Scraperは、もともと、道ならし機、削り器という意味がある。スクレーパは、装置内部に設置されたボウル内部に土砂を掘削、かき込んだ上、まき出す装置を持ち、土砂の掘削、積込、長距離運搬、捨土、敷きならしを一貫して行う。自走式のモータスクレーパとトラクタによりけん引されるものがある。

☆ドーザー
 もともと、何かをする人、何かをする物という意味がある。

☆スクレープドーザ
 スクレープドーザは、一般にブルドーザを改造して掘削や運搬ができるようにしたもので、スクレーパとブルドーザの機能を備える。

☆スクレープドーザのボウル
 ボウルは容器の意味。スクレープドーザのボウル積載係数Kは、機械の規格で決まるボウル容量と比べ、どれだけの土量がボウルに入るかを表わし、土で異なり、普通土では1.0程度である。

☆リッパ
 英語で「引き裂くもの」という意味がある。爪の刃を岩盤の割れ目等に引っかけて岩を引き裂く作業をリッパ作業をいう。軟岩や硬土等の掘削はリッパ装置(岩石等の破砕装置)付ブルドーザで行われる。

☆リッパビリティ
 リッパ(引き裂く)作業のアビリティ(能力)。リッパ作業のできる程度をいう。地山の弾性波速度を目安とする。

☆サイクルタイム
 ひとまわりする時間を意味し、建設機械の一工程に要する時間をいう。

☆ドラグライン
 引き綱という意味がある。ロープで吊ったバケットを地面に沿って引き寄せて掘削する。作業半径が大きく、硬い土や軟岩の掘削には適さない。

☆シルト
 もともと、沈んだ泥という意味がある。

☆パワーショベル
 アームに取り付けたバケットを前方に押し出し、主に機械が設置された地盤より高い所の掘削に適する。

☆クラムシェル
 もともと、クラムははまぐり、シェルは貝殻の意味。はまぐりの貝殻のような掘削用バケットを落下させ、土砂をつかみ上げて掘削する。機械より低い箇所の掘削用。

☆プルーフローリング
 もともと、プルーフは証明や試験、ローリングはローラーで均すという意味。プルーフローリングは、一定荷重のローラーなどを走らせて沈下量を測定し、路床などの支持力や施工の均一性を試験することをいう。プルーフローリングによるたわみなどの値によって規定する方式は、品質規定方式に該当する。
 
☆サンドコンパクションパイル工法
 サンドは砂、コンパクションは締め固める、パイルはくいの意味。サンドコンパクションパイル工法は、振動や衝撃荷重により締固めた砂ぐいを造り、軟弱層を締固め、砂ぐいの支持力を向上させ沈下も減ずる。改良の可能な深度は15m程度で、特にゆるい砂地盤には顕著な効果が期待できる。

☆バイブロフローテーション工法
 バイブロは振動、フローテーションは浮かぶという意味。ゆるい砂質地盤中に棒状の振動機を入れ、振動部分に水を噴射し、水締めと振動で地盤を締固める。生じた空げきに砂、砂利等を投入して砂ぐいを形成し、ゆるい砂質地盤の改良に用いられる。改良深度は7〜8m程度までである。

☆サンドドレーン工法
 サンドは砂、ドレーンは排水の意味。サンドドレーン工法は、軟弱地盤中に適当な間隔で砂ぐい(サンドパイル)の排水路を設置し、粘性土の水平方向の圧密排水距離を短縮して圧密沈下を促進し、強度増加を図る。

☆ロッドコンパクション工法
 ロッド(rod)は棒やさお、コンパクションは締め固めるという意味。ロッドコンパクション工法は、クローラクレーンでつり下げられたロッドをバイブロハンマで地中に貫入させ、振動をロッドに送って地盤の締め固めを行う。

☆バーチカルドレーン工法
 バーチカル(vertical)は、垂直、ドレーンは排水という意味。バーチカルドレーンは、垂直な砂柱等の排水路を地盤中に形成し、粘性土中の水分を吸い上げて圧密時間を短縮する工法を総称したもの。排水路を作る材料によって、サンドドレーン、カーボードドレーン等の工法が存在する。

☆リラクゼーション
 外力等が長時間加わる結果、たるみっぱなしで元に戻らなくなること。

☆PC(プレストレストコンクリート)鋼材
 あらかじめ緊張を与えたコンクリート用の鋼材の意味。PC(prestressted Concrete=プレストレストコンクリート)は、あらかじめ鋼材を強い力で引っ張っておき、その中にコンクリートを流し込んで、コンクリートが固まったら鋼材の引張を解除して作る高強度のコンクリートをいう。

☆アルカリ骨材反応
 骨材中の鉱物の一種と、コンクリート中の水酸化アルカリが化学反応してコンクリートが異常膨張し、表面部にひび割れが生じ、コンクリートの劣化が進行すること。抑制する方法は、次のとおり。
 @骨材のアルカリ・シリカ反応試験の結果、安全と認められる骨材を使用する。
 A低アルカリ形セメントに適合したセメントを使用する。
 B抑制効果のある混合セメント等を使用する。
 Cコンクリート中のアルカリ総量の抑制を図る。

☆スランプ
 もともと、落ち込むことを意味する。スランプは、コンクリートの軟らかさなどを判定するスランプ試験を行った場合のコンクリートの下がり量を、cmで表したものをいう。

☆ワーカビリティ
 ワーク(仕事)のアビリティ(作業性)。コンクリート打ち込み作業時の作業性の良さを表す。砕石は角ばりや表面組織が粗く、ワーカビリティを向上させるため、河川砂利を用いる場合に比べて単位水量や細骨材率の値を増加させる必要がある。

☆硫酸ナトリウム法
 硫酸ナトリウムは水に溶ける性質があり、徐々に水分を吸収するため試料を物理的に脆くする作用がある。この作用を利用して、骨材の凍害性に対する安定性を調べるものが硫酸ナトリウム法であり、5回の操作で、骨材損失上限が、細骨材10%、粗骨材12%以内でなければならない。

☆クリンカー
 セメント原料であり、石灰石と粘土、こうさいを配合して焼成してできた固形物をいう。

☆フライアッシュ
 火力発電所の微粉炭燃焼装置の煙道ガスから集じん装置で採取した灰をいう。

☆フライアッシュセメント
 フライアッシュとセメントを十分混合するとフライアッシュセメントとなり、長期強さが良好で水密性を要求されるダムコンクリート等の構造物に適する。

☆AE
 Air Entraining Concrete=空気の入っているコンクリートの意味。AE剤は「界面活性剤」とも言われ、コンクリート中に強制的に空気を導入する。

☆エントレインドエア
 AE剤によって、コンクリート内部に連行された空気の泡。コンクリートのワーカビリティーを非常に改善する。ただし、AEコンクリートでは水セメント比が一定の時、空気量1%につき圧縮強度は4〜6%減少し、単位容積重量もやや減少する。

☆マスコンクリート
 大量に打設するコンクリート。具体的には1辺80cm以上のコンクリート。マスコンクリートは、水和反応(セメントと水による化学反応で、これによりコンクリートは硬化する)により発生する熱が多くなり、コンクリート強度が低下するので、発熱を抑える対策が必要である。

☆ブリーディング
 コンクリート打設後に浮いてくる水。

☆レイタンス
 コンクリート打設後に浮いてくる「あく」。

☆スペーサ
 鉄筋コンクリート打設作業で、コンクリートのかぶり厚さを確保するために型枠などにあてがうもの。型枠に接するスペーサは、モルタル製かコンクリート製を使用するのが原則である。

☆ラーメン
 2つ以上の部材の接合点が剛に接合された門型骨組(枠型構造)のもの。鉄筋コンクリート構造物、鉄骨鉄筋コンクリート構造物は、主にラーメン構造である。

☆クリープ
 時間の経過によって、荷重等の影響により部材にひずみが生じてくる現象。

☆レディーミクストコンクリート
 既にかき混ぜられたコンクリートの意味。そのスランプは、部材の形状・寸法、配筋状況、運搬、打込み、締固めの方法等の作業に適する範囲内でできるだけ小さく選ぶ。

☆コンシステンシー
 水分の多少によるコンクリートの軟らかさの程度。コンシステンシーの測定は、スランプ2cm以上のコンクリートではスランプ試験を原則とし、スランプ2cm未満のコンクリートでは適した試験方法による(たとえば、スランプ0cmのRCD工法ではVC試験を実施する)。

☆リバウンド量
 はねあがり量のこと。試験ぐいは、くい打ち作業に用いるハンマやくいの貫入量、リバウンド量を測定することで支持力の推定を行う。試験ぐいは、本ぐいより1〜2m長いものを用いる。

☆アーク溶接
 母材となる鋼材と電極間、又は2つの電極間に発生するアーク熱を利用して行う電気溶接をいう。既製ぐいの現場溶接継手は、アーク溶接継手を原則とする。

☆プレボーリング工法
 あらかじめ(プレ)オーガー等の掘削機械によって孔を掘り(ボーリング)、既成ぐいを建込む工法。支持力を確保するため先端部は1〜3mを打ち込むか、底コンクリートを打設する。掘削方式の工法なので、孔壁崩壊を防止する対策が必要である。

☆オールケーシング工法
 すべて(オール)ケース(ケーシング)の中で掘削作業等を行う工法。ケーシングチューブを貫入させて孔壁崩壊を防止しながらハンマグラブで掘削する。ケーシングチューブと刃先は殆ど同じ深さを保ちながら掘削するので孔壁崩壊の心配はない。先端地盤をゆるめないようにするため、地下水位よりも高い孔内水位を確保する。

☆リバースサーキュレーションドリル工法
 大口径の場所打ちコンクリートくいの施工用で、静水圧でわき水の流入を押さえながらドリルパイプ先端のビットを回転させて掘削し、土砂と一緒に水を吸い上げて水(自然泥水)は再び穴の中に循環させる。

☆ベントナイト
 吸水膨張性が高く、ゲル状(ゼリー状)になる粘土のこと。ボーリング孔の孔壁保護のため、循環水に混ぜたり、セメントグラウトの添加剤に用いる。

☆フーチング
 footingは、英語で「足場」「足がかり」という意味。通常、直接基礎とする場合、足場が沈まないようにするために地盤面との接触面積を大きくした基礎部分をいう。基礎地盤が岩盤の場合、足場が沈むおそれが少ないからフーチングは不要で、通常緩んだ部分を取り除き直接均しコンクリートを打つ。

☆ケーソン基礎
 ケーソンはコンクリート製の箱という意味。くいよりも断面や支持力の大きいコンクリート製の箱などを所定支持層まで沈設した基礎。基礎短辺幅に対する有効根入れ長さが半分(1/2)よりも小さい場合を直接基礎、それよりも大きい場合をケーソン基礎という。